#4 ボイシング今昔 〜耳コピ編その3〜
連投連投!!!!!🍢
さすがに親指が疲れてきましたが僕はまだ止まりません。耳コピ編その3です。
ボイシングって分かりますか?
例えば、低い方から順に、ドミソと弾いても、ミソドと弾いても、はたまたドソミと1オクターブを越えて弾いても、どれもコードは同じCメジャーです。このような和音の配置の仕方をボイシングと言います。ちなみにこの例におけるドミソやミソドはクローズボイシング、ドソミのような1オクターブ越えたやつはオープンボイシングって言います。まあ名前なんてどうでもいいですけどね〜
で、これ何の話かと言うと…
このボイシングにこそ、ちょっとしたオリジナリティの出し方が詰まっていると、僕はそう思います。
はっきり言って、原曲ではドミソって弾いてるから絶対同じようにドミソと弾かないと!なんて思考、相当「美味しいところ」とかじゃない限り、有り得ないです。原曲でドミソと弾いているところをミソドと弾こうが、その曲をある程度知っている人でも多分「あ!原曲と違う!」ってなんないです。
そういうちょっとしたアレンジで個性を出してってくださいね、って話です。
まあほとんど気付かれませんが、精神的な余裕ができますよ、「俺は俺の意志でこう弾いてんだ」って思えば笑
しかしボイシングにも実はちょっとした「美味しいところ」が存在している場合もあるのでね、注意が必要です。
経験談を元に例を挙げます。
僕の大好きなアーティスト、東京事変の『遭難』という曲を最近コピーしたのですが…
イントロのピアノのコード、ufretというサイトにはCm Gmと書かれています。
しかし実際は、Cm(add9) Gm(add9)なのです。正確に言うと、恐らくですが、Cm(add9)の方は左手でド 右手で下からソレミ♭、Gm(add9)の方は左手でソ 右手で下からラシ♭レ、と弾いています。ずばりこのボイシングがこのイントロでの味噌です。
もしCm(add9)を基本形で弾くとドミ♭ソレのようになります。しかしこれではイントロの不穏な響きは生まれませんし、レだけがかなり浮いています。
ここでの味噌は、レとミ♭、半音ズレている音同士を敢えて同時に弾いているというところにあります。クラシックの名残か、若かりし頃、僕はこの弾き方をするのは違和感があるからなるべく弾かない方が良いんだと脳に刷り込まれていたように思います。実際違和感ありますし。しかしバンドにおいてこれが良しとされることは多々あります。僕も大人になりました
細かい話をすると、これ、Cm(add9)の方、右手ソレミ♭って言ってましたが、ドも弾いてソドレミ♭でも良くね?って思った人いましたか?いませんか。コード的にはソドレミ♭でも良いんですが、これだとね、音が濁っちゃうんですよ。ドとレもゆーて近いじゃないですか。ドとレが近いことで起こる独特の濁りは、このイントロの不穏な雰囲気に合わないんですよね〜。それと、「美味しいところ」であるレとミ♭同士のぶつかり合いをも掻き消してしまうんですよ。コードが合ってるからって何でも弾けばいいわけじゃない、っていうことも学べます。際立たせたい部分は独立させるのが吉です。
伝わってますかね…語彙力…
話を戻すと、この"半音ズレ"でしか演出できない不穏な雰囲気、良い違和感、これ無しにはこの曲のイントロは語れないと思ってます。いや、もしかしたら、もっと良い弾き方もあるかもしれませんし、本人達もライブではこのように弾いてなかったかもしれません。
しかし大事なのは、"僕は"これがこの曲における正解だと思っているということです。自分が正解だと思った弾き方を貫く。そう、これこそが個性なんです!
このブログで何回か個性という言葉を出していますが、そろそろ伝わってきましたか??
長くなってきました。まさか遭難の話をこんな熱量で語るなんて前回の記事を書いた時点では思ってもみませんでした。おかげで前回の最後に予告した内容が語れませんでした。また次回にします。
最後に今回のまとめと補足。
和音の配置の仕方であるボイシングの違いによって、コピーの完成度が変わる。個人的にはボイシングの些細な違いは気にならない派だが、東京事変『遭難』のように、ボイシングによって生まれる「美味しいところ」もある。それを把握した上で敢えてアレンジをするのは良し、自分の好きなように弾くのが個性の表れでありそれを目指すべき。ただし耳コピが不十分で「美味しいところ」に気付けないのはもったいない!
ということで次回予告!「美味しいところ」の完コピの仕方、あとついでに左手の弾き方についてもできたらいいな!それとサイトとアプリの話もちょっとだけしたい
おつかれビヨンビヨンビヨンビヨンビヨンビヨンビヨンビヨンビヨンビヨンビヨンビヨンビヨンビヨンビヨンビヨンビヨンビヨンビヨンビヨンビヨンビヨンビヨンビヨンビヨンビヨンビヨンビヨンビヨンビヨンビヨンビヨンビヨンビヨンビヨンビヨンビヨンビヨンビヨンビヨンビヨンビヨンビヨンビヨンビヨンビヨンビヨンビヨンビヨンビヨンビヨンビヨンビヨンビヨンビヨンビヨン